トップページ(ご来館のお客様) > 岡山シンフォニーホール(施設概要&豆知識)
■施設概要
《竣工年月日》
平成3年9月23日
《敷地面積》
4,621平方メートル
《建築面積》
4,239平方メートル
《延床面積》
33,642平方メートル(内ホール部分10,054平方メートル)
《階数》
地上12階、地下2階 最高高さ59.8メートル
《構造種別》
鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
《主要用途》
商業施設、企業施設、大ホール(2,001席)、イベントホール、
和風ホール、 スタジオ1,2、楽屋等、業務施設、ビル駐車場、ビル駐輪場




人々と音楽が出会い共鳴する場にふさわしい名称…
 開館2年前にホールの名前を募集したところ、2,795通の応募がありました。応募者は、全国47都道府県すべてにわたり、年齢も下は6歳から上は85歳まで幅がありました。また、県内から813通、県外からは1,982通と県外からの人々の関心も高いことが分かり、全国的に新しいホールに対する関心の深いことが証明されたようです。
 さて、「岡山シンフォニーホール」の応募は13通。その中から抽選で山口県の広告美術業の長谷洋一さんに賞金が贈られました。
岡山シンフォニーホールのシンボルマークは…
 岡山市が全国から公募していた「岡山シンフォニーホール」のシンボルマークは、1,786点(975人)の応募の中から、平成3年3月14日に大分県中津市のデザイナー後藤哲也さんの作品に決まりました。
 後藤さんの作品は、瀬戸内の波と太陽をイメージに岡山とシンフォニーの頭文字「O」と「S」を掛け合わせたシンプルなデザインで、「O」の部分が赤、「S」の部分が青の配色となっています。
開演サイン ~構造物を支えている鉄柱の力強さを表現…
 開演を知らせる合図として、従来の無味乾燥なブザーに変わって、それぞれのホールが独自のサウンドを追求する傾向にあるようです。といっても、ホールの雰囲気にふさわしく、耳に心地よく、鑑賞の妨げとはならず、更に告知効果も十分になければならない、という非常に難しい条件もクリアーしなければならないものでもあります。
 岡山シンフォニーホールが開演ベル制作を委嘱したのが、桐朋学園大学作曲理論学科卒で、作曲家編曲家演奏家として活躍している大竹久美。大竹さんは、三善晃氏に作曲を師事し、第68回日本音楽コンクール部門で第1位を獲得。映画音楽、オリンピックの体操やシンクロナイズドスイミングの音楽、式典音楽などの分野で数々の作品を作曲しています。
 大竹さんは岡山シンフォニーホールの開演ベルの制作について、「この開演ベル制作の仕事を依頼されたことを、作曲の師匠である三善先生に伝えると「柿落としの曲のテーマを使ってほしい」という注文を受けました。先生から静かな部分の動機(モチーフ)をいただき、ホールの外観から受けた近代的なイメージと、建造物を支えている、目では見えない多くの鉄柱の力強さを表現しました。」と語っています。制作は財団法人ヤマハ音楽振興会の協力により、シンセサイザーとエレクトーンでおこなわれたとのこと。大竹さんの言葉通り、新しいホールにふさわしい力に満ちた開演ベルです。
座席のナンバリングに独自のシステムを採用…
 岡山シンフォニーホールの大ホールの座席は合計2001席。その座席のナンバリングには独自のシステムを採用しています。
 従来のホールは、ステージに向かって左端(あるいは右端)から順番に番号をふってゆく方式が多いのですが、これでは自分の席を見つけるためにずいぶん数をかぞえなければならず、途中で分からなくなってしまうときがあります。
 岡山シンフォニーホールでは各階客席の中央を1番とし、そこから左右に番号がふられています。ですから、1階席では中央が1番で左右端がおおむね17番となっています。自分の座席へのアクセスが素早くできるというわけです。この方式は欧米では一般的に用いられているということですが、日本のコンサートホールでは岡山が最初でしょう。
 では、お席にどうぞ。
レセプショニスト ~雰囲気の演出に一役
 「レセプショニスト」というのは、最近のホールや劇場のロビーでみられる、お客様を案内するスタッフのことをいいます。岡山シンフォニーホールでは、お客様は音楽だけを聴いてくださればよいというのではなく、ホールにいらしてから、コンサートを聴かれて帰られるまで、快適な気分で過ごしていただこう、とコンサートを内側から演出するスタッフをそろえました。
 精選されたレセプショニストが受付、チケット切り、席への案内、クローク、アナウンスなどの業務に携わります。
 日本でもやっと定着してきた感のあるレセプショニスト制。コンサートを本当に楽しむための優雅な雰囲気の演出に一役買ってくれることでしょう。
希望に輝くステンドグラス
 岡山シンフォニービルの1階、全体のエントランスでもある場所は、ガレリアになっています。このガレリアですぐ目にとまるのが、向かい合った2つのステンドグラス。南北から色とりどりの光のシャワーを注ぎ、訪れたお客様をコンサートへと誘っています。このステンドグラスは芦原建築設計研究所の宮崎美恵子さんの制作によるもので、瀬戸内海を望む岡山を意識してデザインされました。
 「南側のステンドグラスは、燦々と輝く海からわき出るエネルギーを、そして北側のものは、星が映りこむ穏やかな海からみえる未来へ向かう希望を、それぞれイメージしました」と宮崎さん。新しいホール、そしてこれから音楽を育てていくホールにふさわしい、爽やかで美しいステンドグラス。思わず足をとめて見入ってしまいますが、くれぐれも開演時間をお忘れないように。